ヒヨドリは皆さんにとっておなじみの鳥かもしれませんね。その特徴的な「ヒーヨ、ヒーヨ」という鳴き声と、グレーの羽毛は、私たちの身近な存在です。しかし、実はこのヒヨドリ、大きな旅をしているんですよ。
毎年10月中旬から11月初め頃、津軽海峡や関門海峡など各地で、北から南へと大群で渡るヒヨドリが観察されます。秋の南下は、その規模の大きさから多くの注目を集めます。
ヒヨドリの渡りの特徴は、波を打つような上下の動き。晴れた朝には、数羽から数百羽の群れで、この独特な飛び方をしながら渡っていきます。天敵であるハヤブサから身を守るため、海面すれすれを飛ぶことも特徴の一つ。群れがうねるように形を変えながら飛ぶ姿は、まるで「天に昇る竜」のようにも見えるため、「竜の渡り」とも呼ばれることがあるそうです。
津軽海峡では、一つの群れが二千羽におよぶこともあり、関門海峡でも一千羽を超えることがあるんだとか。この驚くべき大規模な渡りは、ヒヨドリの意外な一面を見せてくれますね。春には九州から本州へ向かうヒヨドリの渡りもあり、「春告げ鳥」としての役割も担っています。
身近なヒヨドリ。いつもとは違う、その特別な時期を見守ってみるのも素敵ですね。秋の朝、ぜひ空を見上げてみてください。元気な声で鳴きながら渡っていくヒヨドリに出会えるかもしれませんよ。

